駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.63

第88回箱根駅伝学連日記ー第23回ー 鶴見中継所主任 

藤森 佳世子

 鶴見中継所の主任を担当します立教大学コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科4年の藤森佳世子と申します。
普段の業務は、大会のエントリーをまとめ番組編成の作成をしたり、選手の記録を管理したりする業務を担当してきました。現場に出ての仕事ではありませんが、選手にとって大切な“記録”を扱うため常に緊張感を持って行ってきました。特に今年の関東インカレでは約2000人のエントリーをまとめなければならず、「できるかわからない不安」と「やなければならない責任」の2つの思いが交錯しこの仕事を担当することが初めて怖いと感じた時でもありました。しかし、周囲の学連員の協力や加盟校・関係者の方々への思いが後押しとなり、責任を果たすことができたと思っています。また、やりとげたことで大きな自信を得ることもできました。
箱根駅伝では、鶴見中継所と芦ノ湖フィニッシで業務を行います。私は、87回大会で初めての主任でしたが心に残った業務が2つあります。
1つは往路のフィニッシュテープを持たせていただいた経験です。選手が入ってくる瞬間に沸く大きな歓声、一番近くで見る選手の笑顔や安堵感。フィニッシュテープを通して選手のパワーや大会に懸けてきた気持ちが伝わり持つ手が震え感動したことは忘れることができません。2つ目は鶴見中継所の復路で、繰り上げスタートを目の当たりしたことです。仲間のため、チームのために約200km繋いできた襷を繋げず倒れこむ選手、残り10秒で襷を繋げた選手のそれぞれを目の前にし、襷の重みを肌で感じた瞬間となりました。
88回大会も箱根駅伝に携わることができる貴重な経験から何かを感じ取りたいと思っています。

 それでは、ここからは鶴見中継所の紹介をさせていただきます。
★中継所の概要
往路は1区から2区への襷リレーが行われ、2区のエースが集うスタート地点となっており一目見ようと歩道は多くの観客で埋め尽くされます。また、私たちは、選手を送り出すと芦ノ湖へ向かい往路フィニッシュの準備を行います。
復路は、9区から10区への襷リレーが行われ最後の中継地点となります。なお、先頭が通過してから20分以上経過すると繰り上げスタートとなるため、その準備も行います。

★中継所準備で力を入れたこと
円滑な運営を行うため所轄警察署と打ち合わせを行い、当日の動きを確認し連携をとれるようにしました。また、競技運営の面では、近年1区は集団で中継所へなだれ込むため、選手への呼び出しがしっかりできるよう改善していきたいと思っています。

★中継所の見どころ・観戦にあたっての注意点
1区は近年混戦で中継所に飛び込んできます。ラストのスパート合戦は見どころの1つです。また、2区は花の2区と呼ばれ、各校のエースが集います。また、復路は最後の中継地点となるため、襷を渡す選手たちの熱い思いが伝わってきます。また、ラストの直線の歩道は観客で埋め尽くされ、鳴りやまない歓声は選手を後押ししてくれると思います!

 最後になりましたが、私にとって箱根駅伝は中学から現在まで10年間続けてきた陸上競技の集大成となります。この10年間は多くの方々と出会い、お世話になり、支えてもらい成長していくことができたと思っています。今年も箱根駅伝携わることができることは本当に嬉しいことであると共に最後であると思うと寂しい気持ちではありますが、やりたいことを好きなだけさせてもらえるこの環境に感謝をし、思い残すことがないよう最後の箱根駅伝に取り組みたいと思います。

 次回の学連日記は戸塚中継所の主任の野寺が担当いたします。