駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.148

第6回「様々な思い」

中島 尚幸

 こんにちは。関東学連で常任幹事を務めております帝京大学経済学部経営学科1年の中島尚幸です。大学では、スポーツ経営コースを専攻しており、経済を通して様々なスポーツ経営の仕組みやスポーツの成り立ちについて学んでおります。

 私は、中学から高校までの6年間、競技者(110mH)として毎日の練習を積み重ね、県大会や関東大会、さらには全日本ジュニア選手権に出場しました。大きな大会になればなるほど速い選手と走ることができ、より一層速くなりたいと思う日々であり、とても充実した6年間を過ごしました。
私の父は長い間、陸上競技の運営に携わっており、箱根駅伝にも毎年関わっています。そのため、私は幼い頃から箱根駅伝をテレビの前で見ており、精一杯走る選手の姿はもちろんのこと、選手の後ろを走る車や各中継所がどのように準備されているのかなどといった運営面にも興味を持ち、いつか自分も箱根駅伝に携わりたいと思うようになり、学連幹事になることを決めました。

 連日の業務では、「記録・情報処理」を担当しています。各大会のエントリーシートの作成やエントリーされた選手の組分け、大会当日では記録入力といった決して表には出ることのない業務ではありますが、大会を運営するにあたって無くてはならない役職です。大会や記録会の結果をいち早く知ることができるため、誰よりも先に感動や興奮を感じることができます。
 競技者として大会に参加していた頃には知らなかったことが多々あります。例えば、選手一人ひとりの結果が記載された“リザルト”には40以上ものコメントが存在します。「T6」の表記には「ハードルを越えなかった」という意味があり、手などで故意にハードルを倒した選手に適応されます。選手時代には“タイム”にしか注意を払いませんでしたが、陸上競技の奥深さを改めて知りました。そのような発見に、面白さを感じます。連日の業務は大変忙しいですが、様々な立場から陸上競技に携わる事ができることに感謝し、日々精進していきたいと思っています。

 第93回箱根駅伝では、緊急対応車2号に乗車します。故障や体調不良といった非常事態に備え、隊列の後ろから選手をサポートします。2か月を切り、徐々に近づく初めての箱根駅伝に緊張を隠しきれません。
 年に1度のこの箱根駅伝は、選手の様々な思いを見ることができます。きっと選手は、毎日の練習の辛さ、自己ベストが出たときの嬉しさ、チーム代表としてのプライドなどといった思いを込めて走るでしょう。その思いを選手や監督だけではなく、みなさまにも感じてもらいたいという一心で私も精一杯支えていきます。
 様々な思いを抱いた選手にとって、みなさまのご声援は大きな力になります。ぜひとも、より一層の熱いご声援をよろしくお願いします。