こんにちは!一般社団法人関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めておりますお茶の水女子大学3年の長束文と申します。大学での学びの集大成として書き上げる卒業論文のテーマを絞りはじめています。そもそも論文の書き方を知らず、長い文章を書くことに苦戦していた1年時から考えると時の流れを感じます。残り1年間ではこれまで学んできた女性のキャリアについてさらに理解を深め、わたしがこれから歩もうとするライフコースに還元できるように研究を進めたいと思います。
第100回箱根駅伝が終わり、学連幹事としての活動も3年目に突入いたしました。この春、会計の先輩が卒業され、私が会計の業務を引き継ぐことになりました。業務内容自体は2年間で先輩から学び、戸惑うことは少なかったですが、責任の重さを実感するとともに、業務量に追われる毎日となりました。そして、5月の第103回関東学生陸上競技対校選手権大会が終わった後、自分がどう頑張ればよいのかわからなくなり、暗いトンネルの中であがいている時期がありました。自分が任された業務、頑張ると決めた業務を満足のいくようにできない自分の不甲斐なさを痛感し悩むこともありました。時には、家族の前で業務が辛いと泣いてしまったこともありました。その時に、父親から「頑張っていれば必ず誰かが見てくれている、関東学連で活動している意義を考えてみなさい」と言って一緒に泣いてくれました。また、私の恩師である先生からもらった大切な言葉「努力の玉手箱」を思い出しました。この言葉には、見えない努力はたくさんあるけれども、その一つひとつの努力が成長につながるという思いが込められています。
さらに、行き詰まった時に、何も言わなくても私を気にかけてくれたり、何気ない話で笑いあったり、そして頑張る姿を見せてくれる同期達が支えとなりました。そのおかげで、少しずつ前向きに取り組む自分が戻ってきました。そして、大きな転機になったのが、大学の授業の一環で参加した9月の島根県海士町への短期留学です。高校生の時から秘かに抱いていた「島留学がしたい」という夢を1週間だけではありますが実現することができました。海士町には「ないものはない」という考え方があります。これは「便利なものはないけれども、人が生きていく上で大切なものはすべてここにある」という意味がこめられています。海士町でのその日その日を最大限に楽しんでいる人々に囲まれた経験が自分の抱えていた悩みを軽くしてくれました。「自分の好きな陸上競技というものに力を注ぐことができるだけでこれ以上の幸せはない」と思えるようになりました。箱根駅伝で走る選手、目指す選手もきっと同じような思いで取り組んでいるのではないでしょうか。見えないところでたくさん努力を重ねた結果、走ることが叶う選手もいれば、走れない選手もいます。私の想像を超える地道な努力が、その日その瞬間につながっていることを考えると、そうした選手たちの努力を裏切らない舞台を用意することに責任と誇りを感じています。そしてなにより、そこに幸せを感じています。大学3年生もあと3か月です。私が学連幹事として経験できる大会も数えられるほどになりました。今年の反省点を活かし、よりよい競技会になるように活動してきたいです。
箱根駅伝当日はスタート・フィニッシュを担当する予定です。当日は箱根駅伝という舞台で輝く選手たちへ温かい応援よろしくお願いいたします。
拙文ではございましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
明日は、同期であり日本学連幹事長の三浦です!