駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.368

第26回「これからの100年へ受け継がれるもの」

前田 優花

 駅伝ひろばをご覧の皆様、こんにちは!一般社団法人関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科3年の前田優花と申します。記念すべき100回目の箱根駅伝に主催者の一員として携われたことに喜びを感じたあの日から1年が経とうとしていることに、驚きを隠せない今日この頃です。

 さて、第100回箱根駅伝では第99回箱根駅伝に引き続き、2回目の表彰担当を務めました。3大会ぶりに復活した往路表彰式では、フィニッシュ直後の熱気溢れる芦ノ湖で、往路優勝を果たした選手の方々を讃えられたことで胸がいっぱいになりました。この3年、私の学連幹事としての生活は表彰一色と言っても過言ではないほど、多くの表彰を担当させていただきました。

 なかでも箱根駅伝で授与するトロフィーの製作に携われたことは深く印象に残っています。優勝校、準優勝校、3位校に授与するトロフィー。第99回箱根駅伝では、鮮やかな青色が美しい七宝焼きの技術を施したものでした。しかし、後継者不足によりこれから先の箱根駅伝でこのトロフィーを授与し続けることができないことから、第100回箱根駅伝よりトロフィーの新規製作に踏み切りました。他のトロフィーと似た形、デザインにならないようシャーレ型にし、チーム全員で天高く掲げてもらえることをイメージして製作しました。今大会からは、シャーレ自体に金色、銀色、銅色の色が付け加えられます。各大学の選手がより良い順位を目指そうと思う原動力になれば、表彰担当としてこの上ない喜びです。

 さらに、第101回箱根駅伝では、第80回箱根駅伝から栄光を称し続けた優勝杯も、優勝杯一周分が過去100校の刻印でいっぱいになり、新しいものに生まれ変わります。この優勝杯は、伝統のデザインを踏襲し、今後100年にわたり使い続けられるものを準備しています。

 このように、100回に及ぶ箱根駅伝の歴史に「トロフィー」という形で名を刻めたことに、大きな喜びを感じています。そして、このトロフィーが100年後も13日に大手町で天高く掲げていられますように。

 箱根駅伝当日は、スタート・フィニッシュ、表彰、閉会式の進行を担当する予定です。私自身が関東学連常任幹事として携わる箱根駅伝も残り2回となりました。これからの100年につながる素晴らしい大会となるよう尽力して参ります。大会当日は選手への温かい応援の程、どうぞよろしくお願いいたします。

 最後までお読みいただきありがとうございました。次は、スタート・フィニッシュを共に担当して3年目になる長束です。ぜひ、ご覧ください。