駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.131

第7回「山」

小林 亨輔

 関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、専修大学4年の小林亨輔と申します。これまでは、鶴見中継所担当として活動してきましたが、92回大会は小田原中継所を担当いたします。小田原中継所は箱根駅伝の醍醐味である「山」に挑む選手達がスタートしていく中継所です。92回大会も関東学生連合チームを含めた21チームが様々なドラマを生みだすことでしょう。
 私が4年間、箱根駅伝の運営に関わってきて感じていることが、沿道や中継所周辺の駅伝ファン、またTV、ラジオ等での注目度が年々高まっていることです。なぜ、箱根駅伝はこれほどの注目を浴び、多くの人々が「駅伝」という競技にシンパシーを感じるのか。それは、1年間の努力の成果を全力で出し切ろうとする選手の姿を深層心理の内に自分自身に当てはめるからではないでしょうか。人生はよく「山」に例えられますが、険しい箱根の山に挑む選手の姿は、これからの人生に挑む勇気を与えてくれるように感じます。お正月という年の初めに、1年を乗り切るための勇気の源を箱根駅伝に見出すからこそ、この競技会はこれほど多くの方々の共感を得ているのだと思います。 
 私は、こうした多くの方々に感動を与えることが出来る競技会の運営に携われたことに、大きな誇りと、強い感謝を感じています。学生生活最後の箱根駅伝は、私の人生において貴重な財産となるであろう多くの経験を与えてくれた箱根駅伝への恩返しの気持ちを持って、全力で挑みたいと思います。また、後輩たちには、この大会をより良い大会へと発展させていけるよう、次の課題[山]へと挑んでいって欲しいと思います。